また、月曜日が来た。
仕事に行きたくないとぐずる私に、恋人は先日お餅をつくった時の残りのあんこを使って、あんバタートーストの朝食をつくってくれた。
作家の江國香織の旦那さんはサラリーマンで、土日は全力で大好きな旦那さんに向き合うので、週明けは息切れしている……というようなことを、どこかで読んだことがある。満ち足りた週末を経て迎える月曜の朝、いつも彼女の話を思い出す。
私たちは、いくつもの週末を一緒にすごして結婚した。いつも週末みたいな人生ならいいのに、と心から思う。でもほんとうは知っているのだ。いつも週末だったら、私たちはまちがいなく木端微塵だ。
江國香織「いくつもの週末」
きっと木っ端みじんになってしまう、私も。
今週も午後はテレワークにして、学校から帰ってきた息子を出迎える。夜はいつものイタリアンで元夫と息子と三人で食事をし、二人は元夫の家へ。私は笹塚の恋人の家へ。冷蔵庫につくりおきのシチューがあったので、持っていった。乃木坂工事中を観て、二人で身を寄せ合い眠る。
また、「今週」が始まった。
