午前中は息子の部活の練習試合。最寄り駅で集合する息子を送り出した後、自転車に乗り、試合先の学校へ向かった。
小学生の頃は野球をやっていた息子だが、中学から部活に入って新たにはじめたスポーツではすぐに頭角を現し、先生や同級生たちから褒められることが格段に増えた。やはり人には「向いている」スポーツというのがあるのだなあ、と思う。
野球をやっていた頃には「もっと大きな声を出せ!」とコーチに叱られ、声出しの定型文を恥ずかしそうに口にしていた息子が、今は自ら、低くなった声で「今、いけるよ!」「ディフェンスまわって!」「あのフォーメーションで!」などと叫んでいる。途中、チームのメンバーを集め、メンバーを決めたり後輩たちに指示している姿を見て胸が熱くなった。勉強の方はさっぱりでも、彼のこういう成長が見られるだけで、もう十分に幸せだと思ってしまう。
結局、試合結果は大差をつけての勝利。息子はチームの中でもダントツで最多得点を記録し、アシストがゴールに繋がった場面も多かった。顧問の先生からだけでなく、相手チームのコーチからも皆の前で名指しで褒められたことが、引っ込み思案だった彼にとっての自信になると良いと思う。
息子はそのままチームメイトたちと渋谷で遊びにいき、私は笹塚の彼の家へ。大好きなベーカリー「SASA」に立ち寄り、大好物のクリームパンを2つ購入。サミットでもち米とあんこときなこを買って帰る。今日は、昨日届いたばかりのホームベーカリーで餅をつくるのだ。
彼のおばあさんが家の餅つき機でつくってくれるお餅がおいしいのだそうで、以前から「つきたての餅を食べさせたい」と言ってくれていた彼が、初詣の列に並びながら衝動買いしたホームベーカリー。
家でおやつ代わりのクリームパンを食べていると、美容院から彼が帰ってきた。早速、説明書を見ながら材料を入れてスイッチオン。二人でペンギンのドキュメンタリーをみながら出来上がりを待つ。
以前は私もホームベーカリーを持っていて、息子が幼い頃にはよく食パンを一緒に作ったりしていたけれど、意外に時間がかかるので使わなくなり、引越しの際に捨ててきてしまったことを思い出す。お餅をつくるのなら手軽だし(パンと違って1時間でできる)、これからも気軽に使えそう。
出来立てのお餅は、確かにふかふかで熱々でおいしい。
「そういえば、正月に帰省した時、おばあちゃんが会いたいって言ってたよ」
「え、彼女いるって言ったの?」
「彼女はいるのかって聞かれたから、いるって言った」
二人でつくったお餅もおいしいけど、いつか彼のおばあさんがつくるお餅を私も食べてみたい。