笹塚diary

渋谷区笹塚を愛し、この場所で生活するシングルマザーの日記

2024.6.2:笹塚でいちばんのお寿司屋さん

笹塚にはなかなか気軽に行けるお寿司屋さんがない。「のがわ」と「なかにし」は、超高級寿司だし、「鮨川」はとってもおいしいけれど、ランチタイムしか手が出ないお値段で、基本は立ち食いだ。

この「浜鮨」、恋人の家へ行く途中に通る商店街にあって以前から気になっていた。住所は杉並区方南一丁目。笹塚駅代田橋駅方南町駅のどの駅からも歩いて13~15分ほどかかる立地のせいか、グルメサイトでは口コミ数が少ない。しかし総じて高評価なのだ。さらに誰もが「大将と女将さんの人柄」を大絶賛している。こんなに店主の人柄が褒められるって、いったいどんなお店なんだろう……? 気になって何度か電話をしてみたけれど、折悪しくいつも満席だった。

6月初旬のある雨の日、「あと1時間ぐらいしたらあくと思いますよ」とうれしい返答をいただき、最初のお客さんが帰ったタイミングでついに店内に入ることができた。いきなりカウンター席に通されて少しドキドキしたけれど、おいしいお通し(この日は松前漬けだった)と、大将と奥さまの気さくな笑顔とお話に舌も心もほぐれた。

この日頼んだのは1900円の上にぎり。いくら・ほたて・穴子・上トロ・鯛などが並び、このお値段でいただいてしまって良いのかと恐縮してしまう。特にマグロはまったく臭みがなく、鮮度が良いのだろうと思った。こんなに赤身と鉄火巻きをおいしいと思ったのは生まれて初めて(と書くと、良いお寿司を食べてないようで恥ずかしいけど、本当のことだから仕方がない)。ネタの下のほんのり甘いシャリは、量もかたさも絶妙だった。

※後から調べてみたら、赤身についてはこちらでも言及されていた。

写真の「鉄火巻」や「赤身」の握りは鮮度が良く、しっとりとしていてとても美味しいとのこと。

場所柄、遠方から訪れるお客さんはそれほど多くなく、基本的には地元の方に愛されているお店らしい(それでも最近は外国の方も多いとか)。ニコニコ優しい雰囲気の大将と元気でチャーミングな女将さんから、カウンター越しにこのあたりの昔の話や笹塚のローカルトークをたくさん聞かせていただいた。口コミ通り、確かに間違いなくお人柄が良い! お二人の掛け合いもぴったりで、とっても素敵なご夫婦だった。

家からすぐ近くの場所に、こんなにおいしくて新鮮なお寿司がリーズナブルに、そして和やかにいただけるお店があるなんて。なんて幸せなんだろう。

(やっぱり笹塚最高!)

あれ以降、お店の前を通るたび、灯りがついていると、中で大将がはりきってお寿司を握っているのかな、女将さんと地元のお客さんたちが談笑したりしているのかな、などと思ってほっこりとした気持ちになっている。こんな風に思いを寄せるお店は初めてかもしれない。

書いていたら、なんだかまた行きたくなってきてしまった。